坂本花織 フリーも貫禄V 攻めの構成で演技点圧倒 最後のスピンで転倒も教訓に「気を引き締めろということかな」
「国民スポーツ大会・フィギュアスケート」(30日、ヘルスピア倉敷アイスアリーナ)
フィギュア成年女子は、世界選手権(3月・米ボストン)代表の坂本花織(兵庫・シスメックス)がショートプログラム(SP)に続いてフリーもトップの合計228・17点で優勝した。同代表でSP3位の千葉百音(京都・早大)はフリー2位の合計214・52点で2位に入った。東京から出場の住吉りをん(オリエンタルバイオ・明大)が3位、四大陸選手権(2月・ソウル)代表の松生理乃(愛知・中京大)は6位だった。
全てのジャンプに成功し、高得点の期待が膨らんだフリー終盤。坂本は最後のスピンで跳び上がった直後にバランスを崩し、転倒でまさかの0点となった。4分間を滑り終えると、ばつが悪そうに中野コーチに視線を送る。2位千葉に13・65点差の貫禄勝ちでも「練習でもしないミス。気を引き締めろということかな」と苦笑いを浮かべた。
ミュージカル「シカゴ」の悪女を演じるプログラムは、息つく暇もないほど手足を動かし続ける。スタミナが求められる後半に2連続3回転や3回転-2回転のジャンプを盛り込む攻めの構成。演技点は他を圧倒した。
「1、2、3月は次に向けてのスタートでもあるし、今季の締め。そこを乗り越えれば本番(五輪)もいける。どの試合も勝ってなんぼ」。失敗を教訓に、2月の冬季アジア大会(中国)、4連覇が懸かる大一番の世界選手権へ仕上げていく。





