豊昇龍の持ち味はスピード 体が動いて流れが良かった 武蔵川親方が初場所を総括
「大相撲初場所・千秋楽」(26日、両国国技館)
大関豊昇龍(25)=立浪=が12勝3敗で並んだ平幕の王鵬、金峰山との三つどもえの優勝決定戦を制した。決定戦で金峰山を寄り切り、王鵬を寄り倒した。優勝は2023年名古屋場所以来9場所ぶり2度目。デイリースポーツ評論家で元横綱武蔵丸の武蔵川親方が初場所を総括し、豊昇龍の「持ち味はスピード」と指摘した。
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優勝決定戦、ともえ戦なんてなかなか見られない。お客さんにとって誰が勝つか分からない、楽しい場所だったと思うよ。大関が平幕2人を倒したのも良かった。だって大関なんだからね。
優勝した豊昇龍は先場所から動きがいい。コンディションがいいんだろうね。勝っている相撲はスピードを生かして、先に攻めて、相手の良さを出させていなかった。
突き押しが良くなったと聞くけれど、そうは思わないな。てっぽうを増やして、すぐ押し相撲が強くなる訳はないんだよ。結局は流れなんだよな。体が動いて、流れが良ければ何でもできるようにみえる。持ち味はスピードだよ。
横綱の昇進は自分が決めることじゃないけれど、なったらなったで大変。平幕からは金星を狙われるし、豊昇龍は先々場所まで全然良くなかった。横綱が調子が悪いので勝てません、休場します、は許されない。本当に大変なんだ。若いんだから頑張ってほしいね。
大活躍の金峰山だけど、平幕の下(西14枚目)だったからね。上位だったらどうなるか。武器の突き押しは、手を伸ばしたままなのが気になる。回転を上げて、足も前に出せたらいいね。
王鵬はこの番付(西3枚目)で12勝は大したもの。立ち合いから相手を持っていく力があるし、最近は腰の重さ、粘りも出てきた。苦しくても土俵を使って諦めない姿もいい。何も心配ないよ。
最後に綱とりだった琴桜。全然ダメだったね。当たれていないし、体に元気がなさ過ぎる。こんなに軽かったっけ。来場所は「オレが次の横綱だ」という気持ちを見せてほしいな。





