豊昇龍が恩師に見せていた自信に満ちた顔 「強くなるよりも、誰よりも応援される力士に」横綱昇進かなえた教え子への思い

 「大相撲初場所・千秋楽」(26日、両国国技館)

 綱とりの大関豊昇龍(25)=立浪=がともえ戦による優勝決定戦を制し、2023年名古屋場所以来となる2度目の優勝を果たすとともに、来場所の横綱昇進を確実にした。結びの一番で大関琴桜を退け、12勝3敗で並んだ王鵬、金峰山と優勝決定戦でも両者に連勝。日本相撲協会で番付編成を担う審判部が横綱昇進を諮る臨時理事会の開催を八角理事長(元横綱北勝海)に要請し、了承された。理事長は横綱審議委員会(横審)に昇進を諮問することも明言。臨時理事会と横審は、ともに27日に開かれる。

  ◇  ◇

 豊昇龍は恩師に横綱昇進を誓っていた。日体大柏高の相撲部で指導した永井明慶さんは、昨年末に立浪部屋の餅つきに参加。「『先生、見ていてください』って言う顔が、自信に満ちあふれていました」。入部して3カ月後、当時のレギュラーに勝った頃の顔を思い出したという。

 昨年秋場所後に会食した時だ。「肉ばかりだったのに、野菜から食べ始めた。『先生、野菜は体にいいんです』と。苦手だったトマトを食べるのには驚きました」。新入幕の2020年秋場所の131キロから、今場所は148キロに成長。体への意識の高さを物語る。

 高1の校外学習で大相撲を観戦後、翻訳アプリを手に入部を直訴した少年が横綱への道を切り開いた。永井さんは感無量の表情で「強くなるよりも、誰よりも応援される力士になってほしい」と願った。(デイリースポーツ・山本鋼平)

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