安青錦11勝目で新入幕大前進 外国人力士史上最速「自分の仕事は相撲取ること」
「大相撲初場所・14日目」(25日、両国国技館)
西十両5枚目の安青錦(安治川)が、白熊(二所ノ関)を破って11勝目を挙げ、外国人力士では史上最速となる所要9場所での新入幕に大きく前進した。
力強い突き押しで先手を取る。一度は残されたが、手を緩めず攻め続け、最後は左下手をがっちり引いて寄り倒した。「相手に差されないように意識していた。思い切って取る意識でやっている」と振り返った。
ウクライナ・ビンニツァ市出身で、7歳から相撲を始めた。戦禍から逃れて22年4月に来日し、安治川部屋に入門。23年秋場所で初土俵を踏んだ。所要7場所で新十両に昇進し、先場所は10勝5敗と健闘。デビューから今場所を含めて負け越しは一度もなく、順調に出世街道を歩んでいる。
11勝目を挙げ、「子どもの頃からの憧れ」と話す幕内土俵も見えてきたが、「自分が決めることじゃない。自分の仕事は相撲を取ること。考えてもしょうがない」と、目の前の一番への集中力は切らさない。トップの獅司(雷)と、1差で迎える千秋楽。白星で締めて新入幕に花を添える。





