バドミントン桃田 20年交通事故「なんで自分なんだろうと思っていないと言えば嘘になる」代表引退会見

 会見する桃田賢斗。右はNTT東日本バドミントン部の川前直樹監督(撮影・吉澤敬太)
 すっきりとした表情で会見する桃田賢斗(撮影・吉澤敬太)
 会見する桃田賢斗(撮影・吉澤敬太)
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 バドミントンの男子シングルス元世界ランク1位で、東京五輪代表の桃田賢斗(29)=NTT東日本=が18日、都内で会見を行い、国・地域別対抗戦のトマス杯(27日開幕)をもって日本代表を引退することを発表した。競技活動は継続する。

 自身の不祥事で16年リオデジャネイロ五輪を逃したが、処分明けからは真摯(しんし)に競技と向き合った。18年から世界選手権を2連覇。19年にはギネス記録に認定される国際大会史上最多の11勝を上げるなど、無類の強さを誇った。

 21年東京五輪では金候補と期待されていたが、20年1月に不運が襲う。遠征先のマレーシアで交通事故に巻き込まれた。右目眼窩(がんか)底骨折など、競技だけでなく大けが。シャトルが二重に見える症状や、思い描いたプレー通りに体を動かせないなど後遺症に苦しんだ。

 東京五輪は1次リーグ敗退。その後も腰痛などに苦しみ、24年パリ五輪の選考レースも大きく出遅れた。悲劇としか言い表せない不慮の事故。桃田は「なんで自分なんだろうと思っていないと言えばうそになる。正直しんどいことだらけ、つらいことだらけ」と胸の内を明かしつつ、「つらいことを事故のせいにしたくなかった。それすらはじき返したかった。その気持ちだけで(競技ができた)。周りの人たちのサポートのおかげで、ちょっと踏ん張ることができた」と語った。

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