パリ五輪で兄妹そろって２連覇を目指す柔道男子６６キロ級代表の阿部一二三（２６）、女子５２キロ級代表の詩（２３）＝ともにパーク２４＝が１４日、出身地の神戸市で行われた壮行会に出席した。参加した約２００人の地元関係者からは「“アレンパ”をしてほしい」と、阪神タイガースになぞらえた期待の声が続出したが、一二三は「東京五輪の時より確実に強くなっている」と断言。「オール一本勝ちで圧倒的な力を見せて優勝し、神戸にパリの金メダルを持ってきて祝勝会ができたらいい」と、目標をよどみなくはっきりと明言した。

　地元を離れ５年以上となるが、久々に空気を吸い「懐かしい」「ホッとする」と声をそろえた２人。兵庫少年こだま会、神港学園高などルーツの指導者から激励を受け、一二三は「昔から知っている人たちの顔を見て、金メダルを持って帰ってこないといけないという気持ちになった」と改めて決意を示した。

　詩は「パリ五輪では苦しい戦いが続くと思うが、『頑張れ』という言葉を力に変えて一生懸命戦う。覚悟を持って戦い抜き、パリの舞台で一番輝きたい」と力を込めた。