堀江美里 涙の神戸マラソン初V 地元愛が痛む右膝突き動かした 36歳「まだできること信じる」

 「神戸新聞社共催・神戸マラソン」(19日、神戸市役所前~ポートアイランド)

 女子は堀江美里(36)=シスメックス=が2時間33分4秒で初優勝した。2位は前々回覇者の山口遥(36)=AC・KITA=で2時間34分4秒。男子はキプコエチ・バーナバ(30)=ケニア=が2時間11分19秒で初めて頂点に立ち、日本勢は2時間16分12秒だった横田佳介(27)=コモディイイダ=の6位が最高。今回は沿道での応援が4年ぶりに解禁された。

 地元に抱き続ける熱い思いが、痛む右膝を突き動かした。34キロ手前、堀江のギアチェンジが山口との長い一騎打ちに終止符を打った。「神戸の街にいっぱい感謝の気持ちを伝えたい人たちがいた」。初出場優勝へ駆け抜けた目には、光るものがあった。

 昨年の大阪マラソン・びわ湖毎日マラソン統合大会を制した実力者が、今年はケガに泣かされた。1月に右膝を骨挫傷し、5月から走り出したものの、8月に再び見舞われた。骨の内部に損傷をきたすという骨挫傷に、本格的に走り始めたのは先月だった。

 星陵高から武庫川女大を経てノーリツに入社し、2020年にシスメックスに移籍。兵庫県、とりわけ神戸にゆかりがあり、おい、めい、恩師、友人らが沿道で見守った。「後輩やケガで悩んでいたり、年齢的にも悩んでいる人たちにも、ちゃんと向き合えばいける、と証明したくて走っている」。有言実行の初戴冠だった。

 13回目のフルマラソンは来年3月の東京を予定する。「まずはケガからの復帰することだった。自己ベスト(2時間25分44秒)を出すこと、一つ一つを達成していきたい。まだできることを信じる」。36歳の競技人生は神戸から第2章に突入する。

 ◆堀江美里(ほりえ・みさと)1987年3月10日、神戸市出身。星陵高から武庫川女大に進学し、ノーリツ入社。2020年にシスメックスに移籍した。マラソンの自己ベストは、2位に入った17年大阪国際の2時間25分44秒。大阪国際は16年も2位。昨年の大阪マラソン・びわ湖毎日マラソン統合大会で優勝した。

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