スキー複合 渡部暁斗「冬季五輪いずれなくなる」温暖化に強い危機感 競技と並行して環境活動に使命感「結果も出して示す」

 エコパートナー契約を結ぶ「allbirds」との2季目の活動方針について発表した渡部暁斗
 エコパートナー契約を結ぶ「allbirds」との2季目の活動方針について発表した渡部暁斗(右)
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 ノルディックスキー複合男子で五輪3大会連続メダルの渡部暁斗(35)=北野建設=が1日、エコパートナー契約を結んでいるシューズブランド「allbirds(オールバーズ)」との発表イベントを都内で開催した。地球温暖化が社会課題となっている中、同社から得たヘッドスポンサー料で二酸化炭素の排出を減らす活動を行っている。世界的な雪の減少は競技者としても死活問題となっているだけに「スキー競技自体が持続可能なのか、かなり危機感を持っているので五輪以前の問題。冬季五輪は環境問題に取り組んでいかないと、いずれはなくなるだろうなという危機感はある」と訴えた。

 昨季ヘルメット等につけるヘッドスポンサーを募集し、同社と契約した。スポンサー料で森林購入など、生活の中で排出する二酸化炭素を実質ゼロに近づける取り組みを行っており、2シーズン目となる今季は「地産地消」と「次世代に二酸化炭素削減のメリット還元」をテーマに掲げた。輸送コストを減らす地産地消として、活動拠点の長野「北信ファーム」のリンゴを購入し、地元小学生に差し入れしながら地環境問題について話すこともあり「なかなか(温暖化は)自分事化しづらいが、どうアプローチするかが課題」と語った。

 競技面では、22年北京五輪後の昨季は次男が誕生したこともあり、育児にも注力。ただ、W杯では表彰台に立てず「納得できない、ふがいない成績で終えてしまって単純に悔しかった。結果を残していればもっと(社会活動の)影響力が大きかったかもしれない」と反省を口にした。

 今季に向けてはトレーニング量を徐々に戻しており、「W杯で表彰台に乗ったり、また優勝回数を積み重ねられるように。昨季の反省を生かしつつ真剣にシーズンに臨みたい」と意欲。「(社会課題への)取り組みもそうだが、競技がおろそかになってはいけない。ちゃんと結果も出せることを示すことも次世代につながる。いいパフォーマンスをしたい」と使命感を燃やした。

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