決戦沸かせた川内優輝 魂の大逃げで堂々4位 晴れ晴れ「悔いない走りしたかった。なめんなよ、と」一時2位に40秒以上の差の独走

 雨の中、ラストスパートする川内優輝(撮影・吉澤敬太)
 4位でゴールする川内優輝。手前は大迫傑(撮影・吉澤敬太)
 スタートし先頭を走る川内優輝(撮影・吉澤敬太)
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 「マラソングランドチャンピオンシップ」(15日、国立競技場発着)

 24年パリ五輪代表選考会を兼ねて行われ、男子61人が2枚の五輪切符をかけて争った。今回が130回目のマラソンとなる川内優輝(36)=あいおいニッセイ同和損保=が意表を突いた大逃げでレースを盛り上げ、2時間9分18秒で堂々の4位に入った。

 号砲から飛び出すと、ハイペースで引っ張り、大逃げの形に。雨の中、最初の1キロを2分50秒のハイペースで入り、そのままペースをキープ。25キロ地点では40秒以上の差をつけた。

 川内は歴史的な優勝を飾った18年ボストンマラソンで厳寒、そして大雨の中、大逃げを打ち、一度集団に飲み込まれたが、驚異的な粘りで終盤に逆転。奇襲をかけて得意の消耗戦に持ち込んだが、30キロ過ぎから前日本記録保持者の大迫傑が一時先頭を引っ張ると、じわりと2位集団が追い上げて、35キロ過ぎに川内をとらえた。

 ただ、川内はその後も集団につき、最後のスパート勝負まで食らいつき、熱戦を展開。主役は川内だったといってもいいレースだった。

 レース後は「今日はもう悔いはない。勝負した上で3人に負けたので仕方ない。集団の中で走っているのか走ってないのかわからないより、悔いのない走りがしたかった」と、充実した表情で振り返った。

 大逃げについては「他の選手は怖かったと思う。半分ぐらいは舐めていたと思う。落ちてくるだろうと。前回の設楽選手がそうだったので。なめんなよ、と。私は逃げて優勝したレースもある。勇気を持つのが選手権大会なので、経験が生きた。すごく楽しかった。漫画の主人公になった気持ちで先頭に走っていた。35キロまで追いつかれないとは思わなかった。ビックリした」としてやったり、若手に向けて「これから海外のレースに出て経験を積んでほしい」と、呼びかけた。

 大迫との3位争いについては「今回は大迫選手に勝ちたかった。大迫選手に勝ったことがなかったので。地力の差ですね」と、振り返った。

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