豊昇龍 同期生・王鵬と初心回帰の三番稽古「教習所で相撲をとっていたことを思い出す。負けたくない」
大相撲の秋巡業が9日、神奈川県伊勢原市で行われ、大関豊昇龍(立浪)が同期生・王鵬(大嶽)との三番稽古で初心に戻った。最初の一番では押し出されて土俵下に転落。続く一番も押し出されたものの、そこからはペースを取り戻し、8番とって5勝3敗と大関の面目を保った。
「吹っ飛ばされたね」と苦笑いの大関は、王鵬を指名した理由を「押しがあるし、体もでかい。何より同期生だからね」と説明。2018年初場所で一緒に初土俵を踏んだ相手に「教習所で相撲をとっていたことを思い出すし、負けたくないっていうのがある」と、入門直後の記憶をよみがえらせて稽古に臨んだ。気合を入れた効果もあってか、全体では12番とって6連勝フィニッシュの9勝3敗。「途中からは動きもよくなってきて、いい相撲がとれた」と充実の表情を浮かべた。
新大関だった秋場所は8勝7敗。千秋楽で勝ち越すふがいない結果は「2桁は勝って、優勝争いに入りたかった」という目標に遠く及ばなかった。何が足りなかったかは重々承知。「稽古だと思う。稽古して来場所はしっかり大勝ちできるように、情けない姿を見せないように頑張る」。ガムシャラに稽古を積んだ頃の初心を思い出し、九州場所(11月12日初日、福岡国際センター)へ調整ペースを上げていく。



