SO松田キックさえた 6の5で大会通算16の15
「ラグビー・W杯・1次リーグD組、日本代表28-22サモア代表」(28日、トゥールーズ)
右足から放たれるキックは次々にポストの間を通過した。角度のないコンバージョンも見事に沈めるなど6本中5本を成功させ、13得点を挙げた松田は「勝って安心した」と安堵(あんど)の表情を見せた。
今大会の連続キック成功こそ13で止まったが、ここまで16本中15本で成功率は93%超え。それでも「100%を目指している中で1本外してしまった」と満足はしていない。
練習は納得いくまで「とことんやる」のが主義。所属する埼玉では全体練習後に山沢拓也と並び、チーム内で最後までグラウンドに残る姿があった。難しい角度から入らず感触が悪いと思えば、ゴール正面に戻り「左腕の開き方、軸足のつき方、右肩が下がらない」という3点を再確認する。
ポストの間にはロビー・ディーンズ監督が立って2人を見守る。「キックについて特別な助言はしない」と言い、蹴り込まれたボールを指揮官自らが拾いに行き静かに2人へ返す。「見てもらえることで気は引きしまると思う」(松田)。日頃から緊張感あるキック練習が繰り返されてきた成果でもあった。
W杯直前には精彩を欠き苦しんだが本番で見事に復調。前半32分にはリーチへ2人飛ばしのラストパスを送ってトライをアシストし、流れの中でも本来のプレーが戻ってきた。「アルゼンチン戦も勝たなければいけない。まずはベスト8へ行けるように出し切りたい」と力を込めた。





