五十嵐カノア「五輪あと20年行きたい」 パリ五輪サーフィン金へ“世界で一番危険な波”も練習済み

 21年東京五輪サーフィン男子銀メダリストの五十嵐カノア(25)=木下グループ=が8日、都内の所属先を訪問した。今季のプロ最高峰のチャンピオンシップツアー(CT)を終え、条件付きで内定している24年パリ五輪へ向けて「金メダルを取れるように頑張りたい」と決意を語った。

 世界の頂点しか見ていない。2大会連続の五輪を条件付きで勝ち取った五十嵐は、大勢の所属先社員から祝福された。「感謝の気持ち」と照れ笑いすると24、28、32年と続く夢舞台へ「五輪はあと20年ぐらい行きたい。パリ、ロス、オーストラリア。何回も行って金メダルを取りたい。銀が取れるなら金も取れる」と大胆宣言した。

 来夏の会場はパリから約1万5000キロ離れた南太平洋にあるタヒチ島。“世界で一番危険な波”と言われるビックウエーブが特徴だ。12歳で初めて行ったときは波にのまれて、岩で腕を切り「一生やりたくない」と感じた場所だという。

 それから13年が立ち、今ではトッププロとして世界を渡り歩く。「東京はパフォーマンス。タヒチはパワーのあるサーフィン」と波を分析し、この1年間は海を読むスキルを重点的に強化。タヒチでは練習済みで「波読みがうまくなった」と対策に抜かりはない。

 ワールドゲームズ(来年2月、世界選手権相当)に出場すれば、正式にパリ行きが決定する。9日には日本をたつ予定で「やき肉、すき焼き、焼き鳥。おいしいものいっぱい食べたい」と笑顔。短い滞在時間も力に変え、来夏の荒波も乗りこなしてみせる。

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