五輪代表争い佳境…逆転狙う伊藤美誠「平野選手に2個差つけたい」平野美宇「ここでどれだけ稼げるか」アジア選手権へ出発
卓球のアジア選手権(9月3日開幕、韓国・平昌)に出場する日本選手団が31日、韓国への出発前に成田空港で取材に応じた。今大会は日本協会が設定する24年パリ五輪代表選考ポイントの対象でもあり、優勝で最大160点が得られる他、中国トップ3を倒せばボーナス点も加算されるだけに、来年1月まで続く2枠のシングルス代表争いに大きく影響することは必至。女子で現在3番手の伊藤美誠(22)=スターツ=は「全ての大会が私にとっては大事。今回は(現在2番手の)平野選手と2個(上の)順位の(ポイント)差をつけたい。そこまで行けば近づける」と目標を掲げ、「中国選手に勝つことが大きな自信になると思う」と打倒中国へ闘志を燃やした。
アジア選手権は各国最大5人が出場できるため、中国トップ選手も勢ぞろいするハイレベルなトーナメントとなる。伊藤と約30点差で現在2位の平野美宇(23)=木下グループ=は「アジアを制する者が世界を制すくらい、レベルが高い。今回はポイントが入る大会で大事だが、いい意味で意識せずに自分のプレーを発揮して、いい結果が出ればいい」とリラックスした様子で話した。
また、同じく五輪選考ポイント対象となる杭州アジア大会(9月23日開幕、中国)のシングルス代表にも選ばれている平野は2連戦となる。同大会に出場しない伊藤らと差を広げるチャンスだけに「(パリ五輪代表選考の)ルールが発表されたときから、今年の9月はすごく大事だなと思っていた。ここでどれだけポイントを稼げるかが最後につながってくる。ここに合わせて、シングルスの時に100持ってこられるように調整してきた。少しでも上を目指したい」と明かした。
◆パリ五輪代表選考ポイント女子上位5人(8月31日時点)(1)早田ひな=600・5点
(2)平野美宇=400点
(3)伊藤美誠=369・5点
(4)木原美悠=248点
(5)張本美和=226・5点
◆卓球パリ五輪への道 日本協会が国内選考会を中心に独自に設定したポイントで争うパリ五輪代表選考は、来年1月の全日本選手権終了時点での上位2人がシングルス代表に決まる。今後の対象大会としては、アジア選手権、杭州アジア大会、第6回パリ五輪代表選考会(11月・大阪)、全日本選手権(来年1月・東京体育館)が予定されている。