ラグビー日本代表W杯へ合宿スタート ジョセフHC「まずはしっかりトップ8に」 2019年8強超えさらに上へ
ラグビー日本代表は12日、千葉県浦安市で9月8日開幕のW杯フランス大会に向けて合宿を開始した。途中約30分間を除く非公開で行われ、練習後にジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC=53)、フッカー坂手淳史(29)、フッカー堀江翔太(37)=ともに埼玉=、WTB木田晴斗(24)=東京ベイ=が取材に応じ、本大会への意気込みを語った。練習には40人が参加し、8月前半発表予定のW杯登録メンバー33人をかけたサバイバルが始まった。
合宿初日に“頂上”まで登る決意をにじませた。指揮官からキャプテン候補の一人に挙げられた坂手は、詰めかけた約100人の報道陣の前で「優勝することが目標。そのために自分たちを強くしたい」と言い切った。
前日のミーティングでは、戦いを登山で例えた。「自分たちよりレベルが高い国と戦っていく」と世界最高峰の大会を世界一高い山に重ね、「自分たちはエベレストを登る」と、てっぺんを目指す意思をチームメートと再確認した。
当然、険しい道だ。1次リーグはイングランド、アルゼンチンといった格上と同組。ジョセフHCは「もちろんファイナル(決勝)に向けたチーム作りをしていく」と宣言した上で「まずはしっかりトップ8にいくことが大事」と、足元を見つめながら“登頂”を目指す決意を示した。
初めてベスト8に入った2019年9月開幕の日本大会の前は、2月から代表合宿を開始していたのに比べて、今回は直前の準備期間が約3カ月と短い。その上、20年はコロナ禍の影響で活動ができず、強化の時間が限られてきた中での前回大会超えは絶対となる。
そのため、指揮官は5月まで開催されたリーグワンのシーズン中から代表選手とミーティングを実施。すでにベースとなる考えを植えつけており「十分な練習の数」と問題がないことを強調した。この日の合宿には40人が参加して主に守備面の練習を行い「素晴らしいスタートが切れた」と、フィットネステストでも90%の選手が基準値をクリアした。
坂手は「デスゾーン(登山では人間が生存できないほど酸素濃度が低い高所)と言われる戦いに行く時の最後の息上げ」と今合宿を位置づける。同時に最終的な本大会メンバー33人をかけたサバイバルに突入した。



