五十嵐カノア 2大会連続五輪出場内定 決勝4位もアジア勢最上位「光栄です」

 「サーフィン・ワールドゲームズ」(7日、エルサルバドル)

 24年パリ五輪予選として行われ、東京五輪銀メダリストで前回王者の五十嵐カノア(25)=木下グループ=が4位となってパリ五輪代表に内定し、2大会連続の五輪出場を決めた。条件付きでアジア勢最上位に与えられる五輪出場権で、来年2月のプエルトリコでのワールドゲームズ(WG)に出場すればパリ五輪出場が確定するが、日本連盟は五十嵐をWGに派遣する意向だ。

 雷雨で試合開始が遅れた大会最終日。“嵐”の影響も感じさせず、五十嵐は初戦から続く1位通過の記録を「7」まで伸ばした。決勝は激戦の末に敗れて4位だったが、アジア勢最上位になり、パリ五輪切符を獲得。「クオリファイ!オリンピアン!」と声をかけられながら、「PARIS 2024」と書かれたボードを渡されると、英語で「光栄です」と爽やかに笑った。

 6日終了時点で五十嵐と稲葉玲王以外の全てのアジア勢が敗退。日本勢の五輪出場が決まったことが「一番うれしかった」。最終日は「ノープレッシャーでエンジョイした」とのびのびプレー。先に稲葉が敗退したことで五輪切符が内定したが、決勝進出を果たして五輪メダリストの実力を見せつけた。

 東京五輪で初めて五輪競技となったサーフィン。初代金メダリストを目指すも、決勝で敗れ、海の中で涙に暮れた。「すごく悔しかった」夢舞台は「本当にすごい経験だった」という。重みを知り、さらに強くなった五十嵐。「また同じ経験ができることはアスリートとしてトップの気持ち」と高揚感にあふれている。

 パリ五輪での目標はもちろん「金メダル取ること」。東京でかなわなかった夢を実現し、来夏は歓喜の涙を流す。

 ◆五十嵐カノア(いがらし・かのあ)1997年10月1日生まれ、米カリフォルニア州サンタモニカ出身。両親は日本人。3歳でハワイの波に乗り、世界的に有名なハンティントン・ビーチで腕を磨く。16年に世界最高峰のチャンピオンシップツアー(CT)に初参戦。19年5月の第3戦コロナ・バリ・プロテクテッド(インドネシア)でCT初制覇。21年東京五輪銀メダル。22年WGで初優勝し、同年年間CTランクは自己最高の5位。180センチ、77キロ。

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