バレー男子東京五輪代表 藤井直伸さんが死去 31歳 22年2月に胃がんステージ4と公表 東レ「悲しみに耐えません」

 東京五輪でイランに勝利し、喜ぶ石川(手前左)、藤井さん(同右)ら=有明アリーナ(共同)※2021年8月撮影
藤井直伸さんのインスタグラム@torayarrows21より
佐藤美弥さんのインスタグラム@m.sato8より
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 バレーボール男子東京五輪代表の藤井直伸さんが3月10日に死去したことが12日、分かった。所属の東レが発表した。31歳だった。藤井さんは2022年2月に自身のインスタグラムで胃がんのステージ4と医師から宣告されたことを公表。闘病中だった。

 セッターとして、16-17年シーズンに所属の東レを8年ぶりの優勝に導いた藤井さんは、17年に全日本に初招集。18年アジア選手権優勝に導くなど存在感を発揮し、東京五輪代表にも選出されるなど、今後の活躍にも期待が集まっていた。

 しかし、22年2月に胃がんが発覚。藤井さんは「この度、昨年末の試合から目の不調を感じており、なかなか症状が改善されず、様々な要因を探るべく検査入院したところ、僕の体に胃がんが見つかりました。目の症状が胃がんが転移していることが影響しているみたいです。転移は複数ある可能性があるとのことです。以上のことから『胃がん ステージ4』と診断されました事をご報告いたします」と説明し、「最初に診断された時は驚き、不安、怖さ、色々な感情がありましたが、家族・チームメイトの温かい支えにより、もう前を向いてこの病気に打ち勝つという強い意志を持っています」と、病魔に立ち向かう決意を伝えていた。その後も自身のインスタに、代表などでともに戦った清水邦広、福澤達哉らとの写真を投稿。仲間に支えられながら、闘病を続けていた。

 妻は女子元日本代表の佐藤美弥さん。2021年9月26日に結婚したばかりだった。

 東レは「人柄も含めチームの中心であり今後の活躍が嘱望されていた選手を失ったことは悲しみに耐えません。生前のご厚誼を深謝し、謹んでご連絡申し上げます。また、生前の功績を偲び、ご冥福を心よりお祈りするとともに、ご家族様へ心から哀悼の意を捧げます」と、追悼した。

 ◆藤井直伸(ふじい・なおのぶ)1992年1月5日、宮城県石巻市出身。中学からバレーボールを始め、古川工業高を経て、順大に進学。14年の東レに加入した。17年に日本代表に初招集され、東京五輪にも出場した。身長183センチ、体重78キロ。

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