りくりゅう日本勢ペア初V 快進撃止まらん ついに年間グランドスラム王手

 四大陸選手権ペアで日本勢初の優勝を果たした三浦璃来(手前)、木原龍一組(Christian Murdock/The Gazette提供・AP=共同)
 三浦(左)、木原組のフリーの演技(USAトゥデー・ロイター=共同)
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 「フィギュアスケート・四大陸選手権」(11日、コロラドスプリングズ)

 ペアのフリーはSP首位の三浦璃来(りく、21)、木原龍一(30)組(木下グループ)がフリーも1位の137・05点を出し、合計208・24点で日本勢初優勝を果たした。

 全てを出し尽くした“りくりゅう”は、2人で氷上に倒れ込んだ。会場は標高1800メートルの高地。酸素が薄く、いつも以上に息が上がった。「本当にきつかった」と木原。すぐには動けず、三浦に助け起こされた。

 2本のジャンプでミスは出たが、スピンやダイナミックなリフトで演技をまとめた。ペアでは日本勢初優勝。三浦が「小さなミスがたくさんあった中、優勝できたことはすごくうれしい」とはにかめば、木原も「皆さんの声が僕たちの足を動かしてくれた。日本人カップルとして初めて優勝できたことはものすごくうれしい」と感無量だった。

 快進撃を続けている。昨季は北京五輪で日本勢初入賞となる7位に入り、団体銅メダルを獲得。世界選手権では日本勢過去最高の銀メダルを獲得した。今季もグランプリ(GP)ファイナルを日本勢初制覇。四大陸選手権も日本勢として初制覇し、また新たな歴史をつくった。

 これで、同一シーズンで主要国際大会を全て制する「年間グランドスラム」に王手をかけた。残るは世界選手権(3月、さいたま市)での金メダルのみ。「2人で頑張ってきたことが結果に表れ始めてきている。本当にまだまだ頑張らなければいけない」と木原。りくりゅう”はどこまでも進化していく。

 ◆フィギュアスケートの年間グランドスラム 同一シーズンの国際スケート連盟(ISU)の主要大会を全て制すること。GPファイナル、欧州選手権か四大陸選手権、世界選手権が該当する。

 ◆三浦璃来(みうら・りく)2001年12月17日、兵庫県出身。大阪・向陽台高から中京大に進学。昨季は北京五輪で団体3位に貢献し、個人で日本勢初の五輪7位入賞を果たした。世界選手権は銀メダルを獲得。カナダを拠点にし、木原と組んで4季目になる。146センチ。

 ◆木原龍一(きはら・りゅういち)1992年8月22日、愛知県出身。11年世界ジュニア選手権男子代表。13年にペアに転向し、高橋成美と14年ソチ、須崎海羽と18年平昌両五輪に出場した。今季はGPファイナルを日本勢で初制覇した。中京大出。174センチ。

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