「国体冬季大会・フィギュアスケート」（２９日、フラット八戸）

　成年男子ショートプログラム（ＳＰ）が行われ、９年ぶりに現役復帰した２０１０年バンクーバー五輪代表の織田信成（３５）＝大阪・大阪ク＝は６２・５７点で１２位発進となった。

　冒頭の４回転トーループは回転不足で両足着氷。続く３回転ルッツ－３回転ループの連続ジャンプは柔らかな着氷で美しく決めるも、最後のトリプルアクセルは無念の転倒。両手を突き上げたフィニッシュポーズから、そのまま頭を抱えた。

　「想像以上にめちゃくちゃ楽しくて。終わった後もファンの方たちの声援も聞こえて、すごく楽しい２分５０秒だった。演技としては自分の力を出し切れなかったので、そこは悔しかった」と織田。

　演技前は「みんなに顔めっちゃ緊張してるって言われて、めっちゃ恥ずかしくなって。緊張するような立場じゃないのに。（自分では）全然してないと思ってたけど、周りからは顔死んでるくらいのことを言われた」と苦笑いしたが「本当に、盛り上げ要員だと思っているので、しっかりフリーも盛り上げられるように頑張りたい」と意気込み。「競技会の、緊張感ある空気もショーと違って大好きなので。そういう空気感を味わえたのは、楽しかったし、嬉しかったし、充実感もあった」と振り返った。

　首位発進は友野一希（大阪・上野芝ク）。成年男子フリーは３０日に行われる。