朝乃山 亡き恩師の命日に十両初V 千秋楽勝てば再入幕濃厚「目の前の一番に集中」

 千代の国(右)を破って1敗を守った朝乃山(撮影・伊藤笙子)
 土俵下で天を仰ぐ朝乃山(撮影・開出牧)
 故・浦山英樹さんの遺影
3枚

 「大相撲初場所・14日目」(21日、両国国技館)

 元大関で6場所ぶりに十両復帰した朝乃山(28)=高砂=が千代の国を寄り倒して13勝目。1差で追っていた金峰山が敗れたため、千秋楽を待たず十両初優勝が決まった。1月21日は2017年に死去した富山商時代の恩師である浦山英樹監督の命日。「1つでも恩返しできたらと思って土俵に上がった」と天国に白星を届けた。

 2017年春場所の新十両昇進を機に浦山監督の名前をもらい改名。「朝乃山英樹」の名で大関に昇進した。しかし21年夏場所、新型コロナ対策ガイドライン違反となるキャバクラ通いが発覚。6場所出場停止処分を受けた。昨年8月には息子を見守り続けた父・石橋靖さんが死去した。

 昨年7月場所、三段目で復帰した際は、しこ名の下の名前を本名の「広暉(ひろき)」に戻した。「不祥事を起こし(先生の名前は)もう名乗れない。父が付けてくれた広暉に」と一から出直した。

 千秋楽も勝てば春場所(3月12日初日、エディオンアリーナ大阪)での再入幕は濃厚。処分中も支えてきた朝乃山富山後援会の青木仁理事長は「覚悟を持ってやっていた。かっこ悪くてもいいから勝ちたいと」と気迫が伝わった。2月には地元で激励会を予定しており、優勝&幕内復帰の朗報を届ける。

 ◆朝乃山広暉(あさのやま・ひろき)本名・石橋広暉。1994年3月1日、富山市出身。近大から高砂部屋に入門。2016年春場所、三段目100枚目格付け出しで初土俵を踏み17年秋場所で新入幕。19年夏場所、平幕で初優勝した。20年春場所後、大関に昇進。三賞は技能賞1、殊勲賞2、敢闘賞3、金星1。189センチ、174キロ。得意は右四つ、上手投げ。家族は母、兄、弟。血液型A。

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