全日本2位の島田が無念落選 竹内強化部長「一発勝負ではない」 宇野が選考に苦言「うれしく思えない」
日本スケート連盟は25日、フィギュアスケートの全日本選手権後に、来年3月の世界選手権(埼玉)代表など国際大会派遣選手を決定した。
男子は全日本で3年ぶりの優勝を果たした宇野昌磨(トヨタ自動車)と、全日本5位ながらGPファイナル2位の山本草太(中京大)、全日本3位の友野一希(上野芝スケートクラブ)が選出。宇野と同じステファン・ランビエルコーチに師事し、宇野に次ぐ全日本2位だった島田高志郎(木下グループ)は会心のフリー演技後は万感の表情を浮かべていたが、無念の落選となった。
今季GPシリーズの成績は友野が3位(フランス大会)と4位(NHK杯)、島田は9位(アメリカ大会)と4位(英国大会)だった。
代表発表会見で宇野が選考について「僕が言うことではないが、この選考基準はどういったものかよくわからないが、嬉しく思えないが部分ある。僕は頑張りたい」と苦言を呈し、真意を問われ「これ以上僕が言うことではないので。一時の感情で変なことを言うとあれなので、今はコメントしないようにします」と語っていた。
日本連盟の竹内洋輔強化部長は「3枠目は総合的に友野選手ということになった。全日本一発勝負ではないので。だから選考基準を出している。それぞれのプライオリティーを出して検討している」と、説明。島田は選考項目の世界ランキング、シーズン世界ランク、シーズンベストテクニカルスコアで劣っており、友野の方が複数項目で上位だった。全日本4位だった佐藤駿(明大)も含めた選考で、「強化部として友野選手という意見が多かった」と、説明した。補欠1番手は佐藤で、島田は補欠2番手だという。
宇野の発言については「具体的にどの点が不満があるか把握できていない。こちらに関して選考基準はシーズン前に提示をしている。公平性を保ちながら、全日本の中で選考している。しっかりお話すればご理解いただけると思う」と、話した。
女子は優勝した坂本花織(シスメックス)、2位の三原舞依(シスメックス)が順当に選出。3~6位をジュニア勢が占めた中で、3枠目が注目されていたが、今季スケートカナダで優勝、GPファイナルでも4位だった渡辺倫果(法大)が入った。
ペアで断トツの実績を誇る三浦璃来、木原龍一組は、カナダからの移動の際のロストバゲージで、全日本を欠場したが、選考要項の「過去の世界選手権で3位以内に入賞した選手が『けがなどのやむを得ない理由で全日本が不参加となった場合』」という追記事項に該当するため、選出された。アイスダンスは初優勝を飾った“かなだい”こと村元哉中、高橋大輔組(関大KFSC)が順当に選出された。



