ウルフ・アロンまた初戦敗退 GS東京に続き2大会連続 パリ五輪へ代表争い混とん

 「柔道・マスターズ大会」(22日、エルサレム)

 23年世界選手権(ドーハ)日本代表選考会の1つとして行われ、男子100キロ級で東京五輪金メダルのウルフ・アロン(26)=了徳寺大職=は、1回戦でアスレイ・ゴンザレス(ルーマニア)に優勢負けを喫した。今月4日のグランドスラム(GS)東京大会に続き、2大会連続の初戦敗退。来年の代表入りへ厳しい立場となった。

 ウルフは開始35秒で「技あり」を取られたが、残り約3分半で取り返すことができず、力なく敗れた。

 ウルフは昨夏の東京五輪で金メダル獲得後、長期的に休養。10月の講道館杯で1年3カ月ぶりに実戦復帰したが、ブランクから精彩を欠いて3位だった。今月のGS東京大会に出場したものの、初戦でイタリア選手に何もできないまま反則負け。「情けない気持ちが一番強い」と首をかしげ、マスターズ大会への2連戦を見据えて「もっと試合を想定した練習をしないと。試合勘は試合でしか取り戻せない」と実戦感覚を課題に挙げていた。

 ウルフは復帰後3大会続けて結果を残せていないが、ライバルで今年の世界選手権代表だった飯田健太郎(24)=旭化成=も今大会2回戦敗退に終わり、来年の世界選手権代表争いは混とん状態。今月25日に行われる強化委員会で100キロ級の代表決定を見送った場合、来年1月下旬開催予定の代表決定戦で直接対決になる可能性もある。

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