鍵山優真“ぶっつけ選考” 左足首故障から回復、9カ月ぶり実戦復帰 状態「75~80%ぐらい」
「フィギュアスケート・全日本選手権」(22日開幕、東和薬品ラクタブドーム)
来年3月の世界選手権(さいたま市)代表選考会を兼ねたフィギュアスケートの全日本選手権は、22日に開幕する。21日は公式練習が行われ、北京五輪銀メダルで左足首の故障から約9カ月ぶりに実戦復帰する鍵山優真(19)=オリエンタルバイオ・中京大=が23日のショートプログラム(SP)に向け、氷の感触を入念に確かめた。
約9カ月ぶりに戻ってきた。鍵山は公式練習でジャンプのフォームを入念に確認。回転を少しずつ増やし、4回転サルコーやトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)も着氷した。「リンクに着いた時からちょっと緊張していた。試合の空気感や氷の感触をつかむまで時間がかかった」と苦笑いしつつも、「後半はジャンプもできるようになってきた」とホッとした表情だった。
8月末に受傷した「左距骨疲労性骨障害、左腓骨(ひこつ)疲労骨折」の回復が遅れ、今季はここまで試合に出場していない。「痛くなってから気付いた。どうしようもなかった」。実戦は銀メダルを獲得した3月の世界選手権以来。「ある程度動ける所まで回復してきた。体のコンディションを含めると75~80%ぐらい」と何とか状態を戻してきた。
患部の状態を考慮し、ジャンプに対しては慎重な姿勢で挑む。SP、フリーともに左足で氷をつく4回転トーループは回避。ただ、SPで4回転サルコー、フリーは4回転サルコーと4回転フリップに挑戦予定で「ノーミスできたらいい点数はもらえると思う」と上位を狙う。
滑走順は30番の最終滑走に決定。「やっとみんなの中に交じって一緒に試合ができるのはすごくうれしい。気持ちの高まりのおかげでいい演技ができそう」。来年3月の世界選手権は日本開催。今季の実績がない鍵山にとっては最終選考会となる全日本選手権が“ぶっつけ選考”となるが、「できる範囲で100%を引き出せるように頑張りたい」と自然体で挑む。



