豊昇龍 三役初の2桁星&単独トップ 4秒3の速攻自賛「自分の相撲を取りきった」

 「大相撲九州場所・11日目」(23日、福岡国際センター)

 関脇対決は豊昇龍が御嶽海を寄り切って1敗を守り、単独トップに立った。7連勝で三役としては自身初の2桁勝利。今年全6場所勝ち越しの若武者が、初優勝に向けてひた走る。平幕王鵬は阿炎に突き出され、2敗に後退した。2敗対決を制した平幕高安とともに2人が1差で追う。大関陣では、かど番の正代が関脇若隆景を寄り切って5勝目。貴景勝は3敗を守って勝ち越した。

 完璧な相撲だった。しっかり当たった次の瞬間、豊昇龍は右を差して左上手を引いた。あとは休まずに前へ。4秒3の速攻で、御嶽海に何もさせなかった。「集中して自分の相撲を取りきったと思う。悪くない」と自賛した。

 目標の一つをクリアした。三役としては初の2桁星。初場所は平幕で11勝したが、新小結となった春場所以降は届かず。秋場所後には「2桁を狙っていたので。思ったところまで行けなかった悔しさもあった。全部強くして次の場所を迎えたい」と明かしていた。

 ポイントに挙げていたのは、立ち合いの速さと強さ。この日の相撲には、課題に向き合った成果が見えた。八角理事長(元横綱北勝海)も「こういう相撲でしょう、豊昇龍は今後。千代の富士さんみたいな相撲。こういう相撲が増えてくれば」と称賛した。

 今年54勝目で、年間最多勝争いでもトップの若隆景に1差と肉薄した豊昇龍。優勝争いの単独トップに立っても「気にしていない」と、まだ気負いはない。2002年に叔父の元横綱朝青龍が初優勝したのも九州場所。あれから20年。飛躍の一年を締めくくるべく、成長一途の23歳に初の賜杯が近づいて来た。

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