大坂なおみ 成績下降もメンタルは充実感「心安らげる場所にいる」東レ大会前に会見

 会見中に帽子を被りおなす大坂なおみ(撮影・堀内翔)
 練習中に笑顔を見せる大坂なおみ(撮影・堀内翔)
 練習中に髪の毛が舞う大坂なおみ(撮影・堀内翔)
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 「女子テニス・東レ・パンパシフィシック・オープン」(19日、有明テニスの森公園)

 元世界ランク1位の大坂なおみ(24)=フリー=が本戦出場を前に会場で記者会見を行った。所属を離れて自らのマネジメント会社設立や、コーチの変更、左脚のけがなど激動の今シーズンを踏まえつつ、「もちろん今年は私のベストシーズンではないことは間違いないが、全体的に見ると自分のことをよく知ることができた1年だった。けがもよくなってきて、その点では良かった。シーズンはさまざまな波があって少し下り坂が多かったが、それでも今この状態にいられることをうれしく感じる」と前向きに語った。

 大坂は左アキレス腱痛のため、1回戦敗退となった5月の全仏オープン後に戦線離脱。6月末からのウィンブルドンは棄権し、8月のシリコンバレー・クラシックで復帰したが、同月末の全米オープンではまさかの初戦敗退を喫した。世界ランクは現在48位となっている。

 けがの影響もあって成績は下降気味だが、かつてメンタルヘルス問題などを公表していた大坂は「今は自分自身が(競技者として)いるべき場所にいられていないのかなとも思うが、自分としては非常に心安らげる場所にいられている」と充実感を漂わせた。

 「本来いるべき場所にいないのはそれなりの理由があると思っている。色んな方々が私の試合を見にチケットを購入して見に来てくださっていることを考えると、自分が今までテニスをやってきた小さい頃に立ち戻れば、どこにいけばいいのかがまた見えてくる」と原点回帰を宣言し、「こういうことを考えられているこの状況に感謝しているし、自分の心の状態がいいままで進んでいけたらいい」とうなずいた。

 今大会は自身が優勝した2019年以来、開催自体が3年ぶりとなる。「〝前回王者〟と言われるのも妙な気がするけど、もちろんここでもう一度優勝したい気持ちもあるが、何よりも1つ1つを確実に戦っていきたい。去年の東京五輪は無観客だったので、今回は観客の皆さんの前でプレーできることをうれしく思っている」と意気込みを語った。

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