貴景勝 コロナ禍場所逆転Vへ「やるだけ」正代との大関対決制し1差追走10勝目

 「大相撲名古屋場所・13日目」(22日、ドルフィンズアリーナ)

 貴景勝が正代との大関対決を制し、3敗を守った。新たに4部屋で新型コロナウイルス感染者が確認されて休場者がさらに増えた非常事態の中で、看板力士の責任を果たすべく、優勝争いに踏みとどまった。

 土俵の火は消させない。貴景勝が自慢の突き押しで、観客をわかせた。立ち合い頭で当たった後、いなして相手を呼び込んだが、二の矢、三の矢と、左右の突きを繰り出して立て直し。前日まで7連勝の正代をそのまま押し出した。

 昨年九州場所以来4場所ぶりの2桁勝利。賜杯レースでもトップを1差でピタリと追う。「毎日負けたくないので。特に今日どうのというのはなかった。集中してやりました」。星勘定には無関心を貫くが、コロナ禍にあえぐ場所を、看板力士として支えている。

 この日は新たに4部屋8人の関取が休場。中入り後は18番中7番が不戦となった。逸ノ城-錦木戦で5番連続の不戦がアナウンスされると、さすがに館内もどよめいた。

 そんな中での優勝争いに絡む大関対決。貴景勝は感染拡大を「状況を見てもしょうがない。できる限りならないように」と受け止めながら「なっていない人はやるだけ」と責任感をにじませた。首に爆弾を抱える体調でも「いいとか悪いとか言えない。どっちにしてもやらなきゃいけないので」と言い切った。

 存在感を示す大関を、八角理事長(元横綱北勝海)も「引いてしまったけどその後、落ち着いていますね」と評価。「出られる人が良い相撲を見せていく。それしかない」と期待する先頭に立つのが横綱、大関だ。

 14日目は若隆景戦。千秋楽には照ノ富士戦が待つ。「明日もしっかり集中して頑張ります」と闘志を高めた貴景勝。プライドを込めてぶつかり、逆転Vへの道を切り開く。

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