“慶応レスラー”19歳・尾崎野乃香、東京五輪女王から金星V「文武両道で」世界代表決定

 女子62キロ級決勝、川井友香子(奥)を破って優勝し、ガッツポーズする尾崎野乃香(撮影・伊藤笙子)
 女子62キロ級を制して世界選手権出場を決め、涙する尾崎野乃香(撮影・伊藤笙子)
 女子62キロ級を制した尾崎野乃香(撮影・伊藤笙子)
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 「レスリング・全日本選抜選手権」(19日、駒沢体育館)

 女子62キロ級決勝で、21年世界選手権銅メダルの尾崎野乃香(19)=慶大=が、東京五輪金メダルの川井友香子(24)=サントリービバレッジソリューション=を2-1で撃破し、2連覇した。昨年12月の全日本選手権に続いて優勝し、世界選手権(9月・ベオグラード)代表にも決まった。

 19歳の新鋭が五輪女王から金星を挙げた。初めて胸を借りた川井に対し、序盤からがっぷり四つで組み合って膠着(こうちゃく)した展開となったが、タックルに入る姿勢を見せるなど攻勢を貫いた。「絶対に勝つつもりで考えて戦った」。終盤消極的になった相手に警告が入り、僅差を守り切って両手でガッツポーズ。「やっと川井選手と初めて対戦したが、本当に頑張ってきて良かった」と感慨にふけった。

 尾崎は五輪金メダルの須崎優衣、乙黒拓斗らを輩出したJOCエリートアカデミー出身で、昨春からは慶大に通う。「レスリングが一番(大事)だが、自分はそれだけなのは違うと。勉強も好きでやっているし、終わってからの人生の方が長い。将来何をしたいか4年間で決めて、レスリングをやりながら文武両道で両立させたい」

 川井友との初顔合わせでは殊勲の勝利を挙げたが、12月からパリ五輪代表選考が本格的に始まるだけに「これで満足してはいけない。他の選手も自分への対策をしてくる。62キロ級は自分の階級だと思って、世界選手権では今度こそ絶対優勝するのが目標。自分が絶対に62キロ級を守って五輪に出場したい」と決意を込めた。

  ◇  ◇

 ◆尾崎 野乃香(おざき・ののか)2003年3月23日、東京都足立区出身。7歳からレスリングを始め、小学生時代から全国大会で優勝。帝京高入学と同時に18年からJOCエリートアカデミーに入校。18年ユース五輪では57キロ級で金メダルを獲得した。62キロ級では20年全日本選手権、21年明治杯全日本選抜選手権をともに初出場で初制覇。21年春から慶大に通っている。164センチ。

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