田中希実 1500m連覇、30分後に1万m日本人トップ「マラソンにもつながる」

 女子1500メートルで優勝した田中希実 
 女子1万メートルでは日本人1位となった
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 「陸上・兵庫リレーカーニバル」(24日、神戸ユニバー記念競技場)

 女子1500メートルの日本記録保持者、田中希実(22)=豊田自動織機=が、1500メートルと1万メートルの2種目に出場。1500メートルは4分10秒60で大会2連覇。1万メートルは32分39秒29で日本人トップの2位に入った。スタート時間がたった30分後の2本目に“本業”ではない1万メートルという異例の挑戦で、中長距離のオールラウンダーとしての資質を示した。

 1500メートルが17時、1万メートルが17時半。30分後の2本目に本業ではない1万メートルという異例の挑戦だ。田中はその意図を「どの種目でも速い選手を目指しているし、マラソンにもつながる」と説明した。

 レースの間はトレーナーに体をほぐしてもらった。「乳酸を流したが、10分くらいしかできなかった」。昨年6月の日本選手権でも30分間隔で800メートルと5000メートルを走り「今回は距離を倍にした」。その中でできる走りを知りたかった。1万メートルではトップのエカラレに終盤周回遅れになったが、チームメートで「ライバル」という存在にピタリとつき、ラスト3周からラップを10秒近く上げた。

 想定外の事態もあった。昨年までは2種目の間隔が数時間あったが、今回は30分に短縮されていた。一瞬1万メートルの欠場も考えたが「逃げずにやろう」と果敢に挑んだ結果だ。

 異例の挑戦も「いいトレーニングになった。1万への恐怖心を取りのぞけた」と淡々。今月の記録会(兵庫)では400メートルに出場するなど常識にとらわれないシーズンを過ごす。「トラックだけじゃなく走ることなら何でも速い選手になりたい」。東京五輪の1500メートルで日本勢初の8位入賞の扉を開けた22歳。中長距離のオールラウンダーとして規格外の挑戦は続く。

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