体操・橋本大輝、前半8位も瞑想で逆転首位「ここでやりきらなきゃダメ」全日本選手権

 男子予選であん馬の演技をする橋本大輝
 男子予選でつり輪の演技をする橋本大輝
 男子予選、平行棒の演技で落下した橋本大輝
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 「体操・全日本個人総合選手権」(22日、東京体育館)

 男子予選が行われ、東京五輪2冠で、2連覇を狙う橋本大輝(20)=順大=が85・864点で首位に立った。

 苦しんだ序盤から、鮮やかな逆転劇を見せた。橋本は最初の跳馬の着地を失敗すると、続く平行棒で落下。「平行棒でミスしたことがなくてちょっと動揺した。(次の種目の)鉄棒を完璧にやらなきゃと思ったら、体が思うように動かなかった」と、得意の鉄棒でもバランスを崩し、大技「リューキン」を入れられず。前半3種目を終えて8位だった。

 窮地は瞑想(めいそう)で切り抜けた。鉄棒の後、橋本は1分間目を閉じた。「何をしているのかと考えた。試合じゃなくて体操をしていると。自分のやりたい体操を考えると、(次の種目の)床で、ここでやりきらなきゃダメだ」。集中し直したことで、残りの3種目での怒濤(どとう)の追い上げに成功。トップに立って予選を終えた。

 今大会は世界選手権(10月開幕、英リバプール)の代表選考会を兼ねるが、橋本は既に同代表に内定している。まずは連覇に向け、「決勝は序盤から強い気持ちを持って、最後の鉄棒まで想定の演技を通したい」と誓った。

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