「フィギュアスケート・世界選手権」（２６日、モンペリエ）

　男子フリーが行われ、ショートプログラム（ＳＰ）首位の五輪２大会連続メダリスト、宇野昌磨（２４）＝トヨタ自動車＝が、合計で世界歴代３位となる３１２・４８点で６度目の世界選手権出場で初優勝を飾った。宇野は１７、１８年に２位。１８年平昌五輪銀メダル、今年の北京五輪では銅メダル。五輪、世界選手権、ＧＰファイナルの世界一を争う大会において、悲願の初優勝となった。

　今季の躍進の象徴となったフリー「ボレロ」については「アレンジ、振り付けも相まって、ジャンプも難易度が高い。体力をとても消耗するプログラムになっていた。この最後の試合でようやく滑り切ることができた。ＳＰは週に１回、それ以外は全部フリーの練習というふうにやってきても、ようやく１年でここまで持ってくるので精一杯だった」と、自分のものにするまでの苦労を吐露した。

　「今後、どのプログラムをやるにしても、このプログラムよりは楽だなと思えると思う」と話したが、会見でマイクを握ったランビエルコーチは「一言だけ申し上げたい。さらにステップアップするから、楽になることはない。さらにハードワークを重ねるからこそいい選手になって、その先にはまた新たなチャレンジが待っているんですよと、伝えたい」と明言。宇野は笑っていた。