初の世界王者に輝いた宇野昌磨 一人涙した“どん底の地”フランスで果たした偉業

 「フィギュアスケート・世界選手権」(26日、モンペリエ)

 男子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)1位で北京五輪銅メダルの宇野昌磨(トヨタ自動車)は202・85点点だった。合計312・48点で初優勝を飾った。

 宇野は演技後「2019年GPフランス、そこが自分の分岐点だった。再びこの舞台で素晴らしい成績を取れたことに感謝しかない」と振り返った。

 2019年GPフランス杯(グルノーブル)は“どん底”だった。宇野はSP4位と出遅れると、フリーもジャンプでミスが続き、8位。得点を待つ「キス・アンド・クライ」では、一人で泣いた。5歳から師事した山田、樋口両コーチの下を離れるも、新コーチが見つからないままシーズン入りしていた。

 当時は「初めて五輪に出て、銀メダルを取ることができ、結果を出し続けなければいけない、と。結果にとらわれたくないと自分で言ったのに、一番とらわれていた時期」だったという。「その時はとても辛かった」。会場こそ違うが「同じフランスで、2019年のGPシリーズ、とてつもなく悪い演技をしたとき、意外と、失敗しても、成績は落ちるけど何かが終わってしまうものではないんだなと気付かされた」と振り返っている。

 その時、手をさしのべてくれたのが、今大会も帯同したランビエルコーチだった。

 「今回、SP、フリー共に今季最後になるということで、ランビエルコーチが納得できる演技をしたいと思っていました。それはかなったと思います」。世界王者として、誇らしげに恩師への感謝を口にした。

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