高木美帆 1000mも圧勝締め「多くの経験、思いを感じることができたシーズン」
「スピードスケート・W杯最終戦」(13日、へーレンフェイン)
女子1000メートルは北京五輪金メダルの高木美帆(27)=日体大職=が1分13秒28で圧勝した。この種目で今季2勝目、通算3勝目。1500メートルなどと合わせてW杯17勝目。
日本女子のエース、高木美は12日の1500メートルに続いて、1000メートルも優勝。自身の可能性に挑み、数多くのレースを戦い抜き「それだけ多くの経験、思いを感じることができたシーズンだった」と笑顔で余韻に浸った。
1500メートルは、引退レースとなった憧れのブスト(オランダ)と同走。惜別の思いを込め、序盤からレジェンドを突き放して圧勝した。1000メートルも「過去が良くても、今を良くするのは今の自分」と熱走。オランダのファンの歓声に応えた。
5種目7レースに力を尽くした五輪で金1つ、銀3つ。冬季1大会メダル4つは日本勢最多。平昌五輪の3つと合わせ、計7つのメダルは日本女子で歴代単独トップとなった。
五輪後はさすがに体のあちこちに「痛みも出た」。それでも、全力を尽くす姿勢を最後まで貫いた。
「8年間くらいずっとフルでやってきた。いったんちょっと、考える時間、休む時間を取りたい」。日本のスポーツ史にその名を刻んだ万能スケーターに、まずは休養が必要だ。