IOCバッハ会長が声明 露を再非難 五輪憲章違反の声に反論「安っぽい罠には嵌まらない」

 国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長は11日、ロシアによるウクライナ侵攻について、再び非難する声明を発表した。「ロシア軍によるウクライナ侵略の恐ろしい映像と報告は世界に衝撃を与えた。我々は毎日、人間の苦しみ、不安、絶望、破壊を目にしている。何百人ものウクライナ人、女性と子供たちが残忍な戦争行為から多の国に逃れなければならなかった」と強調。IOCはロシア、ベラルーシでの大会開催の禁止、国旗、国歌の使用禁止、国際大会からロシア、ベラルーシ選手の除外を勧告したが、「そうすることで、私たちはウクライナの人々と連帯を示し、私たちのように平和を求めている世界中の人々と感情を共有した」と、正当性を強調した。

 ロシア側からは「スポーツの政治化、政治的中立を前提とする五輪憲章の違反」という指摘も出ているが、「スポーツ競技やイベントは、ロシア、ベラルーシの領土で行われるべきではない。五輪イベントではこれらのいかなる国のシンボルも表示されるべきではない。五輪憲章に反するという安っぽい議論の罠には嵌まらない。軍事的手段で五輪休戦を露骨に違反する者に、それを非難することはできない」と断じた。

 また、ロシア、ベラルーシのアスリートの大会からの除外については「この戦争がロシア国民、アスリート、競技団体によって始まったわけではないことは認識している」とした上で「我々はこの点で解決できないジレンマに直面しています。なぜなら、我々は同時に競争の完全性、公平性、安全性を確保する責任を負っている。この措置がなければ、ロシアやベラルーシのアスリートが大会でタイトルを争う一方で、ウクライナのアスリートが戦争のために競争できないという状況に直面する。また、侵略後の反ロシア、反ベラルーシの深い感情のために、同国のアスリートの安全上のリスクについても考慮する必要があった」と説明した。

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