北京五輪フィギュアスケート・ペア代表の“りくりゅう”こと三浦璃来（２０）、木原龍一（２９）組＝木下グループ＝が３０日、試合会場の首都体育館のメーンリンクで日本フィギュア勢の先陣を切って初練習を行った。練習拠点のカナダから同日未明に北京に到着。選手村に着いたのが午前３時で、木原は１時間の睡眠、三浦は眠らずに練習を迎えた。

　２人は入念に氷の感触を確かめ、ＳＰ「ハレルヤ」を掛けた練習では、木原がステップで転倒する場面があったが、終始にこやかに夢リンクの雰囲気を味わった。３度目の出場となる木原は「リンクの中央に五輪マークがあるのをみて、また来たなという実感が湧いた」と、うなずいた。

　これが五輪初出場の三浦は初々しく目を輝かせた。「五輪マークをみて、ようやくこれたなと。選手として幸せだなって思いました」。迷路のように導線が入り組んだ取材ゾーンを通過する時には「遊園地みたい」と笑顔。取材エリアでは身長１４５センチの三浦はマイクに合わせて、台の上に上がって対応した。

　今季はＧＰシリーズで２戦連続表彰台に上るなど躍進著しい２人。日本にとって初のメダル獲得の期待が懸かる団体戦で鍵を握る。まず４日に団体戦ペアＳＰ、７日に団体戦ペアフリーに出場する。今のモチベーションは「団体が終わってから、おいしいものを食べる」（三浦）こと。普段から１、２カ月に１度だけ、油物を食べることを楽しみにしている２人。木原は「三浦さんの今の待ち受け画面はファーストフード」と明かし、三浦は「ピザです」と、告白。「ワクワク感はすごくある。メダルをとって、（ピザを）食べれたら理想ですね」（木原）と、力を込めた。