体操・橋本大輝 キング継承覚悟「“体操をみせる”ことを引き継いでいく」

 東京五輪の体操男子個人総合と種目別鉄棒で2冠に輝いた橋本大輝(20)=順大=が23日、都内でデイリースポーツ制定「ホワイトベア・スポーツ賞」の表彰式に出席し、体操ニッポンの継承を誓った。

 橋本は、初受賞となったホワイトベア・スポーツ賞に「いろんな人の支えがあってこそ。名誉ある賞をいただき大変うれしい」とスピーチした。歴代受賞者には五輪2連覇の内村航平氏、リオ五輪男子団体で金メダリストの白井健三氏ら体操界のトップ選手が名を連ねる。「世界一を経験した方が取られている賞。光栄」と喜んだ。

 今月には長年体操界をけん引した内村氏が引退を発表。橋本は、キング継承への覚悟を語った。

 「結果を引き継ぐのではなく、残してきた“体操をみせる”ことを引き継いで、次の世代につないでいく」

 五輪2連覇、世界選手権6連覇という輝かしい実績はもちろんだが、唯一無二のカリスマ性が内村氏が体操界に残した何よりの功績。橋本は、自身も金メダリストとして「競技の魅力や目に触れるもので心が動くものがあれば」と見る者の心を揺さぶる体操を目指す決意を示した。体操普及についても「航平さんと同じように広めたい」と競技以外の部分でも継承を目指す。

 レジェンドがいない中で始まる22年シーズン。橋本は「僕たちにも世代交代の時は訪れる。そこは覚悟をもって戦うことが必要。引退はショックではなかった」と腹をくくる。

 近い目標は10~11月に行われる世界選手権(英リバプール)。「去年の結果、大きな経験を生かして、団体金メダルを取りたい」。パリ五輪に向けても「自分の演技を模索していく。ルール変更に対応して、この1年乗り越えていきたい」と力を込めた。

 ◆橋本大輝(はしもと・だいき)2001年8月7日、千葉県成田市出身。2人の兄の影響で、6歳で体操を始める。佐原ジュニア体操クラブ、市立船橋高を経て、現在順大2年。19年世界選手権に高校3年生で出場。団体銅メダルに貢献した。同年個人総合スーパーファイナルで優勝。21年に全日本選手権、NHK杯で初優勝を飾った。

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