キックから転向の牧野草子が初V 中学時代は那須川天心と2連覇 ボクシング全日本

 右ストレートを放つ牧野草子(左)=撮影・高石航平
 優勝を決め、解説の岡沢セオン(左)とグータッチをかわす牧野草子(撮影・高石航平)
 判定勝ちで優勝を決めた牧野草子(撮影・高石航平)
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 「ボクシング・全日本選手権」(28日、墨田区総合体育館)

 男子フライ級決勝で、キックボクシングで全国大会2連覇の実績を持つ牧野草子(そうし、22)=自衛隊=が、小田切駿平(芦屋大)を5-0判定で下し、初優勝した。ボクシングに転向して初めて頂点に立った牧野は「ボクシングのパンチは苦手だったが、日本一を獲ったことを自信にしたい」と胸を張った。

 鋭いボディーをヒットさせるなど156センチの小柄な体で出入りの速さを武器にした。小学4年から父の和博さん(43)の指導でキックボクシングを始め、中学時代は同学年の那須川天心とも練習仲間。中学1、2年では2人で全国大会「藤原敏男杯」を連覇した。

 高校入学後にパンチの技術を磨くためにアマチュアボクシングに転向。中大、自衛隊と名門で腕を磨き、今大会で初めて栄冠を手にした。「ボクシングに転向してから、体格が劣っていることを感じた」と言うが、父の和博さんや、12年ロンドン五輪代表で自衛隊の須佐勝明コーチの指導で「身長が低くてもそこが強みになることが分かってきた。スピードや、中に入ったときの回転力。近い距離なら有利になる」と前向きに生かすようになった。

 自衛隊では、今秋の世界選手権(ベオグラード)の男子フライ級で優勝した坪井智也やだけでなく、ウエルター級、ミドル級の日本代表クラスと実戦練習をこなす。身長で25センチほど上回る選手や、リーチが長く懐も深い選手とのしのぎ合いが、持ち前の格闘センスをさらに磨いた。

 国際大会は未経験。来年9月はアジア大会(中国・杭州)が開催されるが、「まずは出た試合に全部勝つ」と一歩ずつ階段を上っていく。

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