石浦“白鵬の教え”基礎運動を徹底「改めて基礎の大切さを感じました」
大相撲九州場所(11月14日初日、福岡国際センター)に向け、合同稽古が25日、東京・両国国技館内の相撲教習所で始まり、関取は9人が参加した。幕内石浦(31)=宮城野=は引退した兄弟子、元横綱白鵬(現間垣親方)の教えを胸に部屋頭として決意を語った。
「稽古場には横綱(間垣親方)も来られて指導していただいている。稽古場はみんな緊張感を持ってできている。まわしを巻かれていないのは変な感じしますけど」と、親方となった横綱にはまだ慣れない。
入門した時、白鵬はすでに横綱。九州場所が自身初の部屋頭となる。「みんなを引っ張っていけたら。自分もお手本になる言動を心がけようと思っています」と気を引き締めた。
7月の名古屋場所10日目、部屋の力士ら全員に引退の意向が告げられた。「『お世話になりました、みんなありがとう』と言ってくださった。場所前から横綱の稽古を見ていたら、もしかしたらというのはあった」と石浦も覚悟していた。
正式に引退し、引退会見後には部屋全員で感謝の花束を渡した。「その時は『間垣親方として頑張っていくので、みんなで頑張りましょう』という言葉をもらいました」と新たな気持ちで、九州場所に臨む。
最も教わったのは「基礎運動」と言う。「プロに入る前から基礎運動の大切さは教わってきたけど大横綱が一番大事なんだと言って、自分でも実践されてきた。本当に改めて基礎の大切さを感じました。部屋の中で四股を踏んで一番、汗をかかれていた。僕らも負けないようにやってますけど、すごいですよね」と最強横綱流は自身らが継承していく。
先場所は部屋で新型コロナウイルス感染が発生した影響で全休。この日の合同稽古で久々に関取衆と相撲を取り3勝5敗だった。「いい相撲を取れるとは思っていなかった。これから上げていこうと思う。立ち合いとか良くないですね。足も出ていない」と残り3日、実戦勘を高めていく。