松生理乃 シニア転向後初V トリプルアクセルは回転不足も潜在能力見せた

 「フィギュアスケート・中部選手権」(26日、邦和スポーツランド)

 女子フリーが行われ、SP首位で今季からシニアに転向した昨年の全日本ジュニア女王の松生理乃(16)=中京大中京高=がフリー131・96点、合計201・44点で初優勝を飾った。2位は横井ゆは菜(21)、3位には新田谷凜(24)=ともに中京大=が入った。

 大技成功とはいかなかったが、夢舞台を目指せるだけの潜在能力を垣間見せた。松生は今季フリーに組み込んでいるトリプルアクセルは回転不足に終わったが、その後は安定したジャンプを着氷。フリー「月光」をしっとりと演じ、圧勝した。

 「もやもやした気持ちが残った演技」。3回転半ジャンプについては、勢いが足らず、名伯楽の山田満知子コーチから「やらない方がよかったぐらい中途半端」と厳しい言葉ももらった。ただ、得点源となる終盤の3つの連続ジャンプはまとめきり、「自分の強み」と手応えもつかんだ。

 憧れの浅田真央も武器とした大技が完成すれば、十分に北京五輪は射程圏に入る。「跳べるようにならないと世界で戦えない。どの試合でも入れていきたい」。16歳は真っすぐな瞳で誓った。

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