妙義龍6勝目 幕内800回出場飾った 照ノ富士を1差追走「まだできる」

 「大相撲秋場所・7日目」(18日、両国国技館)

 平幕妙義龍が志摩ノ海を寄り切って6勝目を挙げ、ただ一人、1敗を守った。34歳、技能賞5回の相撲巧者が1差でトップに食らい付く。

 妙義龍が節目の幕内800回出場を会心星で飾った。リモート取材では「全然知らんかった。今、教えてくれてありがとうございます。うれしいです」と、コテコテの関西弁で笑みを浮かべた。

 34歳、“妙技”がさえ渡る。しぶとい志摩ノ海に何もさせなかった。踏み込んで左上手。低く鋭い出足で起こす。一気に土俵際に追い込み、5秒6の速攻劇で自身最速タイの6勝目をつかんだ。

 「立ち合い、足の運びが良かった」と納得顔。10年も幕内で取り続けることを問われ「馬力が落ちているところはあるけれど、何とか一生懸命。きょうのような相撲が取れたら、まだできるということ」と胸を張った。

 昭和61(1986)年生まれ“花のロクイチ組”の1人。元横綱稀勢の里、元大関豪栄道らは引退したが妙義龍は衰え知らず。「体調管理をして初日、万全に迎えるのがプロ」と徹底したトレーニングで筋肉ムキムキだ。

 今場所前は初めて合同稽古に参加。逸ノ城、隆の勝、霧馬山ら幕内上位と積極的に番数を重ねた。「常にベストに持ってくる。体調を崩さんとか、全部ひっくるめていいコンディションでやるということ」と15日間の戦い方を熟知するベテラン。唯一の1敗でトップを追い、逆転初賜杯を狙う。

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