歓喜、波乱、醜聞-東京2020大会に幕 メダル総数51個は歴代2位

 障害者の人権を守る運動「#WeThe15」のシンボルカラー・紫色に変化した聖火(撮影・伊藤笙子)
 閉会式のパフォーマンスを見つめる日本選手団
 パラリンピック旗をパーソンズIPC会長(右)に手渡す小池都知事
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 「東京パラリンピック・閉会式」(5日、国立競技場)

 多様性と調和を掲げた13日間は全ての日程を終え、幕を下ろした。閉会式が行われ、選手団2000人、関係者850人、報道関係者2250人が参加。花火567発が打ち上がる中、フィナーレを迎えた。

 五輪に続き、新型コロナ禍で異例の無観客開催となった。波乱も続いた。選手村内を走る自動運転バスと視覚障害を持つ選手の接触事故が発生し、出場を断念する事態に陥った。児童・生徒を対象とした「学校連携観戦」では辞退する自治体が続き、参加者にコロナ感染者が判明。また、否定的な世論を押し切り開催に踏み切った菅義偉首相の退陣が大会期間中に決まった。

 それでも、選手の全身全霊のプレーは胸を打った。日本は今大会51個のメダルを獲得。史上2番目の総数で、金メダルがなかった前回リオ大会から飛躍した。競泳では14歳の山田美幸が日本史上最年少メダリストに。ボッチャは計3個のメダルを手にし一躍脚光を浴びた。最終日の車いすバスケ男子決勝では、日本が王者米国にあと一歩まで迫る大健闘を見せて感動を呼んだ。

 招致決定から8年。大会組織委員会の橋本聖子会長はあいさつで「皆さんの圧倒的なパフォーマンスに心が震えました」と話し、「五輪とパラリンピックがあってよかった、私はその価値を信じます」と改めて断言した。歓喜だけでなく醜聞も続いた大会は語り継がれる。東京、そして日本にさまざまな余韻を残し、パリへと引き継がれた。

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