多田修平 桐生、山県の日本新を最も間近で見た男が「引き立て役」から殻破り主役に

 「陸上・日本選手権」(25日、ヤンマースタジアム長居)

 男子100メートル決勝が行われ、多田修平(25)=住友電工=が10秒15(追い風0・2メートル)で初優勝を果たした。日本記録保持者の山県亮太(29)=セイコー=が3位に入り、ともに東京五輪代表に内定した。

 史上初めて9秒台4人が並んだ最速決戦。波乱の立役者となったのは、10秒01が自己ベストの25歳だった。多田は好スタートから一気に抜け出すと、ライバルたちの猛追をしのぎ切る。ゴールを越えると、右拳を突き上げ、吠えた。

 「本当にここまで長かった。2位とか4位の選手だったので、大きな舞台で久々に優勝できて、嬉しい気持ちでいっぱいです」-。

 いつも誰かが前にいた。日本陸上界の歴史的瞬間を、多田は2度も最も間近で見た。17年日本学生選手権での桐生祥秀による日本人初の9秒台となる9秒98。そして、今年6月、山県亮太による9秒95の日本新記録。ともに2位は多田だった。日本中に自身が負ける映像が流され続けた。「まったく4年前と同じ状況。引き立て役みたいになって…」

 溜まりに溜まった鬱憤が、東京五輪を懸けた極限の大一番で爆発。ついに自らの殻を破り、“主役”になった。24日に25歳の誕生日を迎えたばかりのスプリンターは「最高の誕生日プレゼントになった」と、はにかんだ。

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