大坂なおみ会見拒否騒動が泥沼化 全仏失格、四大大会出場停止の可能性もSNSで反発
「テニス・全仏オープン」(31日、パリ)
テニス女子で世界ランク2位の大坂なおみ(23)=日清食品=が選手に義務づけられた記者会見の拒否を表明した問題が泥沼化の様相を呈してきた。全仏の主催者は30日、1回戦後の記者会見を宣言通り拒否した大坂に対して、罰金1万5000ドル(約165万円)を科した。四大大会の主催者は今後も違反が続けば全仏で失格、他の四大大会で出場停止となる可能性を通告する異例の共同声明を発表して警告した。その後、大坂は自身のSNSで「怒りは理解の欠如」と記し反発。ボイコットを示唆するような画像も添付した。
その発信力を武器に、テニス界にコート内外で様々な一石を投じてきた女王だが、この会見拒否騒動は混迷を極めてきた。
シングルス1回戦勝利後に記者会見を拒否した大坂に対して、全仏主催者は罰金を科し、他の四大大会の主催者とともに違反が続けば全仏で失格、他の四大大会で出場停止となる可能性を通告する異例の共同声明で警告した。これに大坂はツイッターで「怒りは理解の欠如。変化は人々を不快にさせる」と反発。インスタグラムでは「さようなら、これで清々するわ」と書かれた有名ラッパーのCDのカバー写真を掲載。“ボイコット”の可能性も示唆した。
これまで時にはユーモアに富んだ“なおみ節”で、また、黒人差別や開催が疑問視される東京五輪についてなどの社会問題についても言及してきた大坂だが、苦手なクレー(土)コートの全仏を前に、「アスリートの心の健康状態が無視されている」と突如として会見拒否を発表。この日、ストレート勝ちで初戦を突破したが、コートでのインタビューやテレビ局の取材には応じたものの、複数社が申し込んだ会見は宣言通り拒んだ。
大会側は「彼女に自分の立場を再考するように求め、現場でそれを解決するために何ができるかを話そうとしましたが、うまくいきませんでした」と、説明。共同声明では選手の心の健康が最重要と同調する一方で、メディアが競技の発展やファン拡大に大きく貢献していると指摘。特例を認めることは不公平につながるとし、大坂に対話を求めた。2回戦は6月2日の予定。果たして大坂は…。





