朝乃山が号泣謝罪 キャバクラ虚偽報告認め厳罰必至…芝田山部長「重大な不祥事」

 キャバクラ通いを報道された朝乃山
 休場となり、朝乃山の取組表の名札が外される(撮影・三好信也)
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 「大相撲夏場所・12日目」(20日、両国国技館)

 夏場所直前、キャバクラ通いが報じられた大関朝乃山関(27)=高砂=に対し20日、「3場所連続出場停止」以上の厳罰が下る可能性が高まり、大関陥落は避けられない見通しとなってきた。新型コロナウイルス対策のガイドライン違反に関し、当初は否定していたが一転させ報道内容を認めた。協会幹部からは怒り、批判の声が相次いだ。部屋で「謹慎」措置となり12日目から休場。故郷富山の親しい関係者に電話で号泣して謝罪を繰り返したことも分かった。

 朝乃山に情状酌量の余地はなかった。芝田山広報部長(元横綱大乃国)によると、18日の聞き取りではキャバクラ通いの「週刊文春」報道を否定。協会側から「うそだったら、後で大変な事になる」と念押しされたが、主張を変えなかった。

 19日の取組後に再聴取。芝田山部長によれば「本人はなかなか首を縦に振らなかった」と難航した。時間をかけ記事と聴取内容の食い違いを追及。最後は報道がおおむね事実だと認め“完落ち”した。

 大関による規定破り。しかも当初は虚偽説明していたことになる。八角理事長(元横綱北勝海)は「自覚が足りない」と批判。V争いの終盤、大関戦が消えファンも落胆。芝田山部長は「重大な不祥事」と厳しく断じた。

 報道によれば夏場所初日の2日前、5月7日の深夜に“接待を伴う店”を訪れたという。「万が一感染したら、お客様にも裏切り行為」と興行全体を危険にさらす行為だった。

 今後はコンプライアンス委員会(青沼隆之委員長=元名古屋高検検事長)で調査を行い理事会で処分が決まる。昨年7月場所中に「夜の店」通いをした阿炎(現幕下)は虚偽報告が悪質とされ「3場所出場停止」。番付が上位ほど処分は重くなり阿炎以上の厳罰は避けられない見通し。仮に3場所出場停止なら、大関陥落どころか復帰の来年初場所は十両で迎える事態になる。

 朝乃山は今は事の重大さに気付き猛省しているという。19日には父・石橋靖氏に電話。「何をしとるんじゃ!!」と一喝され号泣しながら父に詫び続けた。

 故郷の「富山後援会」の青木仁理事長は「憔悴(しょうすい)していた。謝罪と後悔、その繰り返しだった」と電話での様子を明かした。「県民を裏切った。おしかりもたくさんいただいた。反省して出直すしかない」と朝乃山に代わって県民に謝罪。失った信頼はあまりにも大きい。

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