宇良、業師の真骨頂!肩すかしで6勝目 いざ1343日ぶり幕内土俵へ

 「大相撲夏場所・7日目」(15日、両国国技館)

 西十両2枚目、人気業師の宇良(28)=木瀬=が琴勝峰(佐渡ケ嶽)を技ありの肩すかしで仕留め、3連勝で6勝目(1敗)を挙げトップタイに並んだ。8日目は2017年秋場所以来、幕内土俵が組まれ、巨漢の魁聖(友綱)が相手。2度の右膝手術を乗り越え、約4年ぶり幕内返り咲きが視界に入っている。中入り後は大関復帰の照ノ富士が関脇隆の勝をはたき込み、無傷7連勝で単独トップをキープ。4大関は安泰で貴景勝がただ1人の1敗を守り、トップを1差で追う。

 取組前、宇良は支度部屋で8日目に組まれた幕内対戦を見た。自身の名前が記され、相手が体重190キロの魁聖。「思わず声が出ました。相手の名前と自分の名前を見て、びっくりしました。いろんな意味で声が出ましたね」と、信じられない気持ちが巡った。

 1度目、右膝じん帯断裂の重傷を負った2017年秋場所2日目以来、1343日ぶり幕内土俵。2度の右膝手術で一時は序二段まで降下しながら、再び立つ日が来たのだ。

 十両上位と幕内下位力士との取組は“入れ替え”を判断する意味合いもある。「(自身は)十両なので思い切り勝負できれば」と、気合十分に話した。

 注目の一番を前に、業師の真骨頂を見せた。ホープの琴勝峰に突き放されたが押し負けず応戦。回り込みながら、最後は豪快に巨体を裏返し。6勝目を挙げトップに並んだ。

 勢いある21歳が幕内上位で活躍していたのは見ていた。「すごい。ちょっと前は(前頭)3枚目まで上がって。そういう点では(勝って)自信になります。けがした時と比べてだいぶ調子を上げたと思う」と、歩んできた道のりをかみしめた。

 昨春から取り組んだのが断捨離。「捨てる」ことで決断力を磨き、すっきりした部屋で「高まる」集中力が相撲にも生きる。希代のアクロバット力士が2017年九州場所以来の幕内返り咲きを目指し、あと8日、死力を尽くす。

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