阿部詩「だいぶ自信持てる」五輪前ラスト戦Vで手応え大 7・25へ出撃準備OK

 柔道女子52キロ級東京五輪代表の阿部詩(20)=日体大=が、グランドスラム(GS)カザン大会(ロシア・カザン)での優勝から一夜明けた6日、現地からオンライン取材に応じた。五輪本番前ラストマッチだったが、反則による勝利を含む4試合オール一本勝ちと会心の内容で、「自分の柔道ができた。今大会でだいぶ自分に自信を持てるようになった。五輪に向けてすごくいい最後の試合になった」と大きな手応えを口にした。

 結果、内容ともに納得の締めくくりとなった。初戦こそ反則決着だったが、準々決勝は組み際の内股で技ありを得た後、手技で相手を操作して合わせ技一本。準決勝は、袖つり込み腰の体勢から大内刈りに連絡して一本勝ちし、決勝は袖つり込み腰で技ありを奪った後、押さえ込みによる合わせ技一本で勝負を決めた。得意の袖つり込み腰が警戒されて決まりにくくなっている中、右釣り手で袖ではなく前襟を持つ局面を増やしたり、テーマに置いていた足技などの駆使にも成長の跡を残し「以前よりも技の幅が広がってきた」とうなずいた。

 志願の“おかわり”実戦だった。1年の実戦ブランクを経て出場した3月のGSタシケント大会は、優勝したものの攻めあぐねる場面が目立ち、決勝も不戦勝となるなど不完全燃焼。「自信をつけたい」と短いインターバルでの今大会を総仕上げの場に設定したが、狙い通りの内容で締めくくり「前回の大会だけで五輪に臨んでいたら少し不安だったが、今回優勝という形で終えられて自信を持てた」と胸を張った。

 これから日本に帰国し、2週間の隔離期間を経た後、いよいよ最終段階の調整に入る。本番は7月25日。金メダル候補のヒロインは「残り3カ月、最高の準備をして最高のパフォーマンスができるように、悔いなく五輪までやり切りたい」と言葉に力を込めた。

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