羽生結弦「ギリギリまで粘って」挑んだ4回転半 完成ならず“つらい時期”も…今は自信に

男子SPで首位の羽生結弦=ストックホルム(AP=共同)
男子SPで首位の羽生結弦=ストックホルム(タス=共同)
男子SPで首位の羽生結弦=ストックホルム(ISU提供・ゲッティ=共同)
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 「フィギュアスケート・世界選手権」(25日、ストックホルム)

 男子SPが行われ、羽生結弦が106・98点でトップに立った。演技後の取材では、大会直前まで4回転半(クワッドアクセル)を演技に入れるべく奮闘していたというが断念したことを明かした。ただ、その練習に挑んだ結果、他の要素に自信が持てるようになったと語った。

 大会前に、気持ちが落ち込んでしまう時期があったと明かした羽生。その一因に「結構、アクセル…4回転半を、力を入れてやっていたので、飛べ切れなかったのが、やっぱり一番つらかったなというふうには思っています」ということを挙げた。

 以前に話しをしたことがある体操の内村航平や白井健三の演技やドキュメンタリーをヒントに、回転数や滞空時間をどう向上させていくか模索したという。「すごく(成功に)近づいてきたなという感じもしますし、それのおかげでいろんなものが安定してきたり、自分の自信になったりとかもしているので、よかったとは思っています」と“今の羽生”を形づくる要素になった。

 最終的に4回転半断念を決めたのは「出発の3日前ぐらい」だといい、「4回転半をこの試合にいれたかったというのが本当の気持ちで、かなりギリギリまで粘って練習はしていたんですけれども、最終的に入れることができなかったんで、ちょっと残念だなという気持ち」があったという。また、世界という全日本以上に過酷な舞台に赴くことへの不安もあったという。

 自身の苦闘ぶりを踏まえ、「あの苦しかった日々があったからこその、今日の出来だったと思いますし、また今のアップの考え方だったり、ジャンプの考え方だったり、スケートへの考え方だったりしていると思うので、それを大事に、あの時の自分によく頑張ったねと言えるような演技を、あさって(フリーで)また目指したいと思います」と前を向いた。

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