【東田哲也の観戦記】東海大大阪仰星、東福岡 高校生離れした接点の強さ

 「全国高校ラグビー・準々決勝、東福岡21-21東海大大阪仰星」(3日、花園)

 準々決勝4試合が行われた。優勝候補同士の激突となった第4試合では東福岡(福岡第1)が東海大大阪仰星(大阪第1)と21-21の同点引き分けながら、規定により抽選で準決勝進出を決めた。5日に行われる準決勝は抽選の結果、京都成章-東福岡、大阪朝鮮高-桐蔭学園の顔合わせに決まった。

 ◇ ◇

 東海大大阪仰星と東福岡の一戦は、事実上の決勝戦になるだろうと予想していました。両校ががっぷり四つに組み、後半48分という高校ラグビーでは見たことがない熱戦は、無観客ではなく皆さんに生で見ていただきたかったと思いました。

 両校ともディフェンスが厳しく、ゴール前からなかなかトライがとれない展開。ボールの争奪戦での接点の強さは高校生離れしており、その激しさは見応えがありました。

 前半は劣勢ながら、終了間際に追いついた東福岡はハーフタイムで修正を行い、後半の勢いにつなげました。一方の東海大大阪仰星も、逆転されてからWTB大畑君の80メートルほど独走のトライで反撃と、両校が長所を存分に発揮しました。

 コロナ禍で練習時間に限りがあった今大会。例年とそれほど大きな違いは感じないのですが、コミュニケーション不足によるミスはやや多いようです。この試合でもハンドリングエラーが東海大大阪仰星に6つ、東福岡に2つありました。逆にラインアウトでは東福岡にミスが多かったようです。

 互いにすべてを出し切った総力戦。準決勝に進んだ東福岡にはケガ人が出ていたため、その状態が心配です。(六甲クラブ総監督、元日本代表WTB・東田哲也)

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