体調不良で棄権の本田真凜、激動の今季 心的負担大きく…「スケートが難しい」吐露も

 「フィギュアスケート・全日本選手権」(25日、ビッグハット)

 女子ショートプログラム(SP)が行われたが、16年世界ジュニア女王の本田真凜(19)=JAL=が棄権した。日本スケート連盟の発表によると、朝の公式練習前にめまいがあり、倒れたという。ホテルに戻り安静にしていたが、症状が治まりきらず、棄権となった。

 今季の真凜は9月に2度の右肩脱臼の影響もあり、苦しい調整を強いられていた。十分な練習量を積めず、例年ならGPシリーズを転戦し、出場することがなかった全日本予選からの参戦を余儀なくされたこともあり。シーズン序盤は不安と重圧にさらされた。

 11月の東日本選手権では、SP8位と出遅れ、涙に暮れた。当時「ここ最近は気持ちがずっと落ちていて、スケートが難しいなって自分の中で感じて、色々と考えて、泣き続けていた」と吐露した。

 それでも気持ちを奮い立たせて、戦ってこれたのは全日本への思いだった。ともに全日本行きを目指した妹の望結は、東日本選手権でフリーに進めず、思いを叶えられなかった。そして、今季で現役引退を表明している兄の太一とは一緒に出ることができる最後の全日本。ジュニア時代からスポットライトを浴び続けてきた。出て当たり前だった全日本が、今はボーダー上の現実に「(出場)できるできないで不安や緊張を感じているのが、自分の中で許せなくなった。全日本に出場できないなら、何のためにスケートをしているのか、考えないといけないと思った」と、反骨心とともに、何とか辿り着いた舞台だった。

 今月出席したタウングループのCM発表会では「未来の自分が笑えるように、前を向いて頑張りたい」と力を込めていた。無念のアクシデントで、特別な舞台に立つことはできなかった。

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