高安、合同稽古最終日で納得の締め 来年2月に第1子誕生「奮発材料」とパパの自覚

 大相撲の合同稽古最終日が23日、東京・両国国技館内の相撲教習所で行われ、小結高安(30)=田子ノ浦=が関取衆の申し合い稽古で16勝6敗とし、納得の締めとなった。

 前日こそ疲労を抜くため休養したが、中1日で“再出場”。計5日間で番数を重ね、大関朝乃山(高砂)を圧倒。2日目に対戦した横綱白鵬(宮城野)にも5勝9敗と食らい付くなど、質、量ともに手応えを手にした。

 「最終日、気持ちよく締めることができました。1日クールダウンして状態も良くなったので、最後やることができました」と、体にも不安はない。

 この日、参加関取は4人だったが、計24番中、22番を高安が取ってほぼ一人舞台。若き阿武咲(阿武松)とは頭から激しく当たって突き押しの応酬。土俵際まで力の入る白熱ファイトで最後まで2人が土俵を独占した。

 「(阿武咲は)きっぷのいい相撲を取ってもらえるので、こっちも力勝負できますし、阿武咲とやるとああいうせめぎ合いの稽古になるので、本当にやっていて楽しい」と、満足げに振り返った。

 今年の初場所は大関から関脇に転落し苦しいスタート。そこからはい上がり先場所5場所ぶりに戻った三役で勝ち越した。「今年はとても厳しい年でしたね。自分にとっても、(コロナ禍の)世の中もそうですけど。本当に大変な1年だった。そういう中でなんとか辛抱してできたというのは前につながると思いますので、勉強の年でもありましたし、本当にいい経験になりました。怪我で本当に低迷した年でしたので、もう1回相撲に対してまた勉強しましたし、今まで以上に熱心に取り組みましたね」と、うなずいた。

 8月には演歌歌手の杜このみ夫人と結婚し、年明け2月にも第1子が誕生する予定。「(今年は)環境も変わりましたので、家族もできましたし。番付も下がりましたし、本当にお尻に火がついて、見直して自分を追い込んでやってきましたので。(父親になることが)だいぶ奮発材料になっていますので、励みにしていきたいですね。自分も相撲人生後先そんなに長くないですからね。やはり1場所1場所大事にしていきたいですね」と、家族のために、頑張らないわけにはいかない。

 来年はもちろん、大関復帰を視野に入れる。「素晴らしい年にしたいですね。もちろん、世の中も大変な時期ですけど、早い収束を願っています。もちろん、自分にとってもですね、実れる1年にしたいですね。ただそれだけですね。過去のことは忘れましたので、また新しいものを見つけてもう1回上に上がりたいですね」と気合十分。

 悲願の初優勝で支えてくれた人に恩返しもしたい。「それが1番じゃないですかね、まず。千秋楽まで優勝争いに絡める、場所を面白くしていかないと結果はついてこないので」と力を込めた。

 24日の番付発表後は兄弟子の荒磯親方(元横綱稀勢の里)が稽古相手として部屋でスタンバイしてくれている。「もうお願いしてあるので(笑)。荒磯親方と激しい稽古して、初場所に備えたいですね。やっぱりまだまだとても強いので。電車道で負ける時もありますし。びっくりするくらいですね。部屋に自分しか関取がいないので本当にありがたいですね。恵まれていますので、恩返ししていきたいですね」と、誓った。

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