福岡国際マラソンで日本歴代９位タイとなる２時間７分５秒で初優勝した吉田祐也（２３）＝ＧＭＯ＝が７日、一夜明け会見を行った。一躍２４年パリ五輪の星となった“シンデレラボーイ”は「うれしい。非常に収穫になった」と笑顔で語った。

　吉田は青学大卒業後、引退する意向を固めていたが、１月の箱根駅伝や２月の別府大分毎日マラソンでの好走で周囲の説得もあり翻意。内定をもらっていた大手菓子メーカーのブルボンに断りを入れ、ＧＭＯでの競技続行を選択した。内定辞退を快諾してくれたブルボン関係者も吉田の活躍を喜んでいると聞き「まだ福岡で優勝しただけ。五輪に向け頑張って、恩返しを伝えていけたら」と、今後も感謝を走りで示していくことを誓った。

　次戦で元日のニューイヤー駅伝では、同じく箱根を沸かせた同学年で１万メートル日本記録保持者の相沢晃（旭化成）との対決を熱望。「マラソンがテリトリーなら自分も黙っちゃいないことを示せた。勝手にライバル意識を持っている。高め合っていけたら」と力を込めた。