美誠、8カ月ぶり実戦で貫録4強「試合楽しもうと」 佳純は敗退
「卓球・女子W杯」(9日、威海)
世界ランク2位で東京五輪代表の伊藤美誠(20)=スターツ=は、準々決勝で同27位の陳思羽(台湾)を4-1で下して4強入りを決めた。3月のカタール・オープン以来、コロナ禍による中断から8カ月ぶりの再開となった国際大会で、初戦の1回戦は田志希(韓国)に4-1で勝利。同9位の石川佳純(27)=全農=は1回戦で徐孝元(韓国)に4-0で完勝したが、準々決勝で同3位の孫穎莎(中国)に0-4で敗れた。
自身246日ぶりの実戦となった伊藤が、来夏の五輪に向けて幸先のいい再スタートを切った。「すごく久しぶりの大会で、試合をできてすごくうれしい」。多彩なサーブや要所でのスマッシュを効果的に決め、状況に応じてラリーでも応戦。8カ月のブランクを感じさせないプレーで貫禄の4強入りを果たし「練習をやり込んで試合に来ているので、試合では楽しもうと思って笑っている」と喜びをかみ締めた。
開催地である中国政府の方針で、海外選手は渡航後10日ほどの完全隔離や、バスによる10時間以上の長距離移動など厳しい条件が課された。獲得ポイントが五輪のシード争いにも直結するだけに、伊藤は大会3週間前の出発の際に「命がけで行くみたいなもの」と覚悟を明かしていた。